はる
むせびく突風に
髪をなびかせて何度目かの春が来る
まだ寒くて薄着のままで夜桜を見に行った春を君は覚えているだろうか
コンビニでかった2で飲むには大きなビールだけ持って
桜の下のベンチで簡単な花見をしたこと。
寒いねって震えたこと。
君の髪がまだ短くてピアスも今より一つ少なかったこと。
そんなこと毎日毎日毎回毎回春が来てたら忘れてしまう
そんな大人になれたんだろうか
そんな大人になることを覚えるための積み重ねが
生活のようだったきがする。
ふらふら根もはやさず
記憶にもとどまらない
あの頃のあたしに戻ったら
今度は違うピアスをあける。